【孤独死】という現実と、残された家族のためにできること

2025年11月25日

特殊清掃後

孤独死という現実と、残された家族のために

こんにちは。GOEN代表の小口です。
今日は、先日対応させていただいた特殊清掃の現場についてお話ししたいと思います。

ご依頼は、疎遠になっていたお父様が亡くなり、発見が1ヶ月ほど遅れたというものでした。
現場は非常に厳しい状況で、体液が床下まで染み込み、腐敗臭が部屋全体を覆っていました。

こうした現場は決して珍しいものではありません。
しかし、そこにあるのは「事件」や「ニュース」ではなく、ひとつの人生の最期です。
そして、その後を支えるのは、残された家族の想いなのです。

“人がひとりで亡くなる”ということ

孤独死という言葉には、どこか他人事のような響きがあります。
でも、実際の現場に立つと、そこにあるのは「孤独」ではなく「時間の経過」です。
誰にも気づかれず、静かに過ぎていった1日、2日、そして1ヶ月。
部屋に残された食器、新聞、洗濯物――それらが、生きていた証そのものでした。

清掃の最中、ふと家族写真が見つかりました。
それを見たご依頼者様が静かに涙をこぼされた瞬間、私は改めて遺品整理の意味を感じました。
私たちが片付けているのは「モノ」ではなく、「人の記憶」なのだと。

特殊清掃は“心の整理”でもある

現場では、まず体液の除去、そして床材や下地の下や染み込んだ汚れを専用の薬品など使い、取り除く除去作業などを行います。
臭いが強い場合は、オゾン脱臭機や薬剤処理を複数回に分けて実施。
最終的には、どんな方でも安心して入れる空間にまで復旧させます。

しかし、作業の本質は物理的な清掃だけではありません。
それは、家族の「心の整理」を支える仕事です。
見たくない現実を少しずつ受け入れられるように――
私たちは一つひとつ丁寧に、現場と向き合っています。

「家族だからこそ話せない」ことがある

このご依頼者様も、「もっと早く連絡していれば」と涙ながらに話しておられました。
でも、私たちはその気持ちを責めることはできません。
家族というのは、近すぎて、時に距離を置いてしまうもの。
それは決して特別なことではなく、誰にでも起こりうることです。

だからこそ、GOENでは家族の気持ちに寄り添う整理を心がけています。
「どうか、最後はきれいにしてあげたい」
そんな想いを受け止め、現場を整えるのが私たちの使命です。

ひとりでも、ひとりじゃない

この仕事をしていると、「死」は決して“終わり”ではないと感じます。
残された人が想いを引き継ぎ、空間を整え、再び歩き出す。
その過程に関われることを、心から誇りに思います。

孤独死の現場は、誰もが直面しうる「社会の課題」でもあります。
GOENは、特殊清掃・遺品整理・家財整理を通して、
人と人のつながりを取り戻す“現場の力”を信じています。

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どんな現場にも、そこにしかない物語があります。
GOENは、その物語を敬意をもって整理し、次の未来へつなぐ会社でありたいと思います。

代表 小口敦志

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